ガス窯はバーナーに始まりバーナーに終わる

ガス窯の不具合の80%は、バーナーの異常が原因だと考えています。
言い換えると、ガス窯の良し悪しの80%はバーナーによって決まるということです。

製品として流通している窯であれば、不具合の根本的な原因がバーナー以外の設計にあることはほとんどありません。当然、ゼロではありませんが、残りの問題は使用者のノウハウによる部分が大きいといえます。
バーナーをしっかりと調整し、適切に整えれば、必ず良い窯になります。

バーナーの取り付け高さがわずか5㎜違うだけで、焼き上がりや燃費に変化が生じます。
低すぎると還元がかかりにくくなり、高すぎるとその逆の影響が出ます。
バーナーから発せられる熱は、やきもの焼成における化学変化を促進するためのものです。また、バーナーから発生する気体(一酸化炭素、水素、遊離炭素、燃焼しきれなかった余剰酸素など)は、酸化や還元といった化学変化を引き起こします。

バーナーの空気調整、つまり一次空気の調整も非常に重要です。
一次空気は、予混合炎の場合、炎の中心に供給される空気です。そのため、還元焼成を行う際には還元濃度を調整するノウハウを持っていることが、焼き上がりの良し悪しに大きく関わってきます。
酸化焼成のために一次空気を増やし過ぎてもかえって温度が上がらなくなることもあります。

また、レギュレーターと呼ばれる混合器部分の太さや長さは、炎の安定性を確保する上で重要な要素です。
レギュレーターはある程度長い方が、空気とガスがよく混ざる傾向があります。太さについても同様で、適切なサイズが求められます。

このように、ガス窯においては、すべての要素がバーナーに集約されているといっても過言ではありません。

まさに「ガス窯はバーナーに始まり、バーナーに終わる」のです。

やきものは「炎の芸術」ともいわれます。その炎を生み出すバーナーを理解しなければ、良いやきものを焼くことはできません。
バーナーの特性を知り、適切に調整することが、理想の焼き上がりを実現するための第一歩なのです。

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